我らが『本屋Books』は落選してしまったので、『コミックマーケット84』は委託参加になります。
スペース/3日目西す21b
サークル/古:時計
何度も告知しているように、新刊は東京創元社さん主催の第4回創元SF短編賞第2次選考落選小説『ここが大阪なら、きみは薙沢』。
創作小説――のはずなのですが、相変わらずアニメネタやSF小説ネタを突っ込めるだけ突っ込んでます。
果たして、来場者の中に「エスカフローネごっこ」経験者は何人いるのか?
いや、そもそもアニメ『REDLINE』を知っている参加者はどこに存在しているのか!!
謎が深まります。
冗談だけ書くのもなんなので、真面目な話を1つ。
この小説には、タイトル通り薙沢なる人物が登場するんだけど、主人公にどうやって初対面の彼へ感情移入させるかは、そこそこ悩みました。
嘘ですとても悩みました。
短編小説で恋に落ちる男女を書いとったらページがどんだけあっても足りんわ!! という理由により、二度と恋愛短編小説は書かないと心に誓いました嘘ですまた書きます。
場所を貸して下さるサークル古:時計さんのサイトはこちら→『古:時計の夢日記』
表紙サンプルはこんな感じです。
よろしくです。
Flicker
2013年7月23日火曜日
2013年7月19日金曜日
『物語の器』としてのアニメと、アニメ化大賞
僕は、物語の入れ物として最も優れている形式は、小説だと思っている。
映画も悪くないんだけど、どうしても『詰め込める情報量が少ない』と感じてしまうのだ。
押井守監督のように、暗喩などを用いて情報を詰め込むことも可能なのだが、大抵の視聴者はこれを読み解けない。
『天使のたまご』を観れば解るのだけど、その内容を理解するのはとても難しい。アニメを観るのに『熟練の技』が必要となるのだ。
『天使のたまご』では、無人の街にある魚の頭の形をした蛇口から溢れ出ている水を少女が器に酌んで回るシーンがあるのだが、それを観ていかがわしい連想をするのは難しいと思う。
戦車の砲塔はあきらかにペニスであり男性の象徴。
少女が食っている赤いジャムは月経――
「いちいちそんな風にアニメを観ていられるか!」というのがほとんどの人の意見だと思う。
まあそのへんは、絵コンテを読めばかなり理解が深まるので、興味のある方はそちらもどうぞ。
そんなに深いテーマではない『天使のたまご』ですら、エンタメとしては楽しめない。
かなり解りやすく、セリフで内容を全部説明してくれる『機動警察パトレイバー2』ですら、ほとんどの人が脱落するだろう。
ンじゃあ、アニメに複雑なテーマの物語は向かないのか?
映画でも難しいなら、TVアニメには未来永劫に不可能なのか?
その苦悩を吹き飛ばした作品の一つが、神山健治監督の攻殻機動隊S.A.C.だろう。
もう放送されたのはかなり昔なので、ネタバレを含んだ物語紹介をする。
ご存知、攻殻の世界では人間の脳を機械化することに成功している。電脳化というやつだ。
この技術が、新たな問題を生む。『電脳硬化症』という病気だ。
電脳と生身の脳が繋がっているところが硬化してしまう病気で、電脳化している者なら誰でも患う可能性がある。
治療法はないのか?
ないこともない。マイクロマシンによる治療だ。
しかし、このマイクロマシン治療、本当は効かないのだ。『今後マイクロマシン技術が発達していけば治せるだろう』という希望的観測の元、認可されているに過ぎない。
そして、認可されていない治療に、普通のワクチン治療がある。こちらは、理由は解らないが(解明できていない)、効く。確かに効く。
だが、このワクチンが認可されてしまえば、マイクロマシンによる治療は進歩しないだろう――
そんな理由で、ワクチンは不認可となった。
この事実を知り怒ったのが、電脳化しているハッカー・笑い男だ。
彼は製薬会社やワクチンをなかったことにした体制に闘いを挑んでいく。
というのが攻殻S.A.C.の大体の物語。難しいテーマだ。
しかし、攻殻S.A.C.は、とんでもなく観やすい(楽しみやすい)アニメでもあった。
最初、主人公たち公安9課の敵はハッカーだった。
しかし物語が紐解けていくうちに、敵が変わっていく。
人の視覚情報を盗み見する警察、厚生労働省、軍の秘密部隊……敵は次々とインフレを起こし、エンターテイメントとして加速していく。
SF設定の説明も丁寧なので、今までSF作品に触れていなかった視聴者にも優しい。
全26話という時間をかければ、ここまで複雑な物語もエンタメとして提供することが可能なのだ。
この攻殻SACを観た時、僕が思ったのは「俺、いらへんやん」だ。
これは漫画版『攻殻機動隊』や、アニメ『新世紀エヴァンゲリオン』を観た時と同じ感想だ。
これらの作品は、どう考えても僕が考え得る物語よりも面白く、テーマも深い。
悔しいけれど、僕はアニメ業界に全く必要ない。むしろ邪魔だ。
ってなことを思いながら、今、ポニーキャニオンさんの『アニメ化大賞』に応募する作品を書いている。
「なにかアニメの発展に貢献することはできないか」と考えながら。
映画も悪くないんだけど、どうしても『詰め込める情報量が少ない』と感じてしまうのだ。
押井守監督のように、暗喩などを用いて情報を詰め込むことも可能なのだが、大抵の視聴者はこれを読み解けない。
『天使のたまご』を観れば解るのだけど、その内容を理解するのはとても難しい。アニメを観るのに『熟練の技』が必要となるのだ。
『天使のたまご』では、無人の街にある魚の頭の形をした蛇口から溢れ出ている水を少女が器に酌んで回るシーンがあるのだが、それを観ていかがわしい連想をするのは難しいと思う。
戦車の砲塔はあきらかにペニスであり男性の象徴。
少女が食っている赤いジャムは月経――
「いちいちそんな風にアニメを観ていられるか!」というのがほとんどの人の意見だと思う。
まあそのへんは、絵コンテを読めばかなり理解が深まるので、興味のある方はそちらもどうぞ。
そんなに深いテーマではない『天使のたまご』ですら、エンタメとしては楽しめない。
かなり解りやすく、セリフで内容を全部説明してくれる『機動警察パトレイバー2』ですら、ほとんどの人が脱落するだろう。
ンじゃあ、アニメに複雑なテーマの物語は向かないのか?
映画でも難しいなら、TVアニメには未来永劫に不可能なのか?
その苦悩を吹き飛ばした作品の一つが、神山健治監督の攻殻機動隊S.A.C.だろう。
もう放送されたのはかなり昔なので、ネタバレを含んだ物語紹介をする。
ご存知、攻殻の世界では人間の脳を機械化することに成功している。電脳化というやつだ。
この技術が、新たな問題を生む。『電脳硬化症』という病気だ。
電脳と生身の脳が繋がっているところが硬化してしまう病気で、電脳化している者なら誰でも患う可能性がある。
治療法はないのか?
ないこともない。マイクロマシンによる治療だ。
しかし、このマイクロマシン治療、本当は効かないのだ。『今後マイクロマシン技術が発達していけば治せるだろう』という希望的観測の元、認可されているに過ぎない。
そして、認可されていない治療に、普通のワクチン治療がある。こちらは、理由は解らないが(解明できていない)、効く。確かに効く。
だが、このワクチンが認可されてしまえば、マイクロマシンによる治療は進歩しないだろう――
そんな理由で、ワクチンは不認可となった。
この事実を知り怒ったのが、電脳化しているハッカー・笑い男だ。
彼は製薬会社やワクチンをなかったことにした体制に闘いを挑んでいく。
というのが攻殻S.A.C.の大体の物語。難しいテーマだ。
しかし、攻殻S.A.C.は、とんでもなく観やすい(楽しみやすい)アニメでもあった。
最初、主人公たち公安9課の敵はハッカーだった。
しかし物語が紐解けていくうちに、敵が変わっていく。
人の視覚情報を盗み見する警察、厚生労働省、軍の秘密部隊……敵は次々とインフレを起こし、エンターテイメントとして加速していく。
SF設定の説明も丁寧なので、今までSF作品に触れていなかった視聴者にも優しい。
全26話という時間をかければ、ここまで複雑な物語もエンタメとして提供することが可能なのだ。
この攻殻SACを観た時、僕が思ったのは「俺、いらへんやん」だ。
これは漫画版『攻殻機動隊』や、アニメ『新世紀エヴァンゲリオン』を観た時と同じ感想だ。
これらの作品は、どう考えても僕が考え得る物語よりも面白く、テーマも深い。
悔しいけれど、僕はアニメ業界に全く必要ない。むしろ邪魔だ。
ってなことを思いながら、今、ポニーキャニオンさんの『アニメ化大賞』に応募する作品を書いている。
「なにかアニメの発展に貢献することはできないか」と考えながら。
2013年7月17日水曜日
天使の救済…『純潔のマリア』/石川雅之
これは真剣に書かねばなるまい。
なお、私は連載を読んでいない。コミックスになってから読んでいる。だからまだ結末を知らない。そこんとこよろしく。
この漫画の舞台は、イングランドとフランスがドンパチやってた百年戦争時代。
マリアはフランスに住む魔女だが、戦争その物を嫌っており、ぶっ潰したいと思っている。
そこで夜な夜なサキュバスを放って指揮官を骨抜きにし、大きな戦が起こらないようにしていた。
しかし、マリア自身はカトリックが崇拝する処女だ。依頼にやってくる通信兵の青年に惚れているが、告白すらできないガキだ。
だが魔力はバツグンに強く、いつも両軍の戦に乱入して台なしにしている。
その行為は世界の理(ことわり)を乱す――天界がそう判断し、大天使ミカエルに監視されている。
ミカエルがすぐにマリアを制裁しない理由は、マリアの周囲にいる人間があまりにも彼女を好いているからだ。
そこで「マリアが純潔を失った時、魔力を失う」という拘束を受けることになる。
というのを説明するのが第1巻。
さて、問題は次の第2巻だ。
マリアの元にミカエルの使い・エゼキエルが使わされる。監視役だ。
しかし、マリアはエゼキエルの目を盗んでは力を揮う(どのように目を盗むかは、問題ではない)。
そしてエゼキエルは知っていく。
神の元に平等である人間たちが、いかに不平等な生活を送っているか。
天界が人間を『平等』にするため、どれだけの『不幸』を見殺しにしているか。
少なくとも、マリアの行為は人間たちを幸せにしている。ごく一部だが。
エゼキエルたちに取っては、自分の目の前の子どもに、足下に花が咲いているのを教えることすら不平等を生む愚行だ。
「敬虔ではないとしても、あの者の行いそのものは断罪に値するのか悩ましいのです」
ついにエゼキエルはそう疑問を持ってしまう。
そして、次にマリアが力を使った時は、殺すように命令を受けてしまう。
エゼキエルはどうするか。
マリアが力を使わないように、彼女に届く依頼の手紙を焼いていくのだ。
この2巻が、べらぼうに気に入った。
2巻は、ほぼ完全にエゼキエルが主人公だ。
さっきもちょっと書いたけど、作者であるの石川雅之さんは、多分「マリアがいかにしてエゼキエルの目を盗むか」などの細かいポイントには全く興味がない。描こうと思えば面白いエピソードを描くこともできるだろうけど、一切しない(氏の実力は『週刊石川雅之』などで実証済みだ)。
石川さんが描こうとしているのは、マリアと接することでエゼキエルの心がいかに変わっていくかだ。
第2巻のラスト、マリアが止めようとする大きな戦争の描き込みは、いつにも増して凄まじい。正気の沙汰ではない。氏は基本的にアシスタントを使わないのだが(Ustreamで作画風景を配信している)、とてもそうは思えない。
ミカエルの命令には逆らえず、戦場の上空で力を揮おうとしたマリアを、エゼキエルは貫いてしまう(彼女は槍なのだ)。
どうやら致命傷は外したらしいのだが(推測)、エゼキエルの心中は察してあまりある。
マリアの思考に同調してしまい、しかし天の命令には逆らえず、彼女を殺さねばならないのに、殺し損ねた。
もはや地上にも天界にも、彼女の味方はいない。
と書いているところを読めば解るだろうけど、もはや僕はこの物語の主人公がマリアなどとは思っていない。
完全にエゼキエルに感情移入してしまっている。
エゼキエルがいかにして救われるか。それを見届けたい。
この漫画は第3巻で完結するらしい。
すごく楽しみだ。
なお、私は連載を読んでいない。コミックスになってから読んでいる。だからまだ結末を知らない。そこんとこよろしく。
この漫画の舞台は、イングランドとフランスがドンパチやってた百年戦争時代。
マリアはフランスに住む魔女だが、戦争その物を嫌っており、ぶっ潰したいと思っている。
そこで夜な夜なサキュバスを放って指揮官を骨抜きにし、大きな戦が起こらないようにしていた。
しかし、マリア自身はカトリックが崇拝する処女だ。依頼にやってくる通信兵の青年に惚れているが、告白すらできないガキだ。
だが魔力はバツグンに強く、いつも両軍の戦に乱入して台なしにしている。
その行為は世界の理(ことわり)を乱す――天界がそう判断し、大天使ミカエルに監視されている。
ミカエルがすぐにマリアを制裁しない理由は、マリアの周囲にいる人間があまりにも彼女を好いているからだ。
そこで「マリアが純潔を失った時、魔力を失う」という拘束を受けることになる。
というのを説明するのが第1巻。
さて、問題は次の第2巻だ。
マリアの元にミカエルの使い・エゼキエルが使わされる。監視役だ。
しかし、マリアはエゼキエルの目を盗んでは力を揮う(どのように目を盗むかは、問題ではない)。
そしてエゼキエルは知っていく。
神の元に平等である人間たちが、いかに不平等な生活を送っているか。
天界が人間を『平等』にするため、どれだけの『不幸』を見殺しにしているか。
少なくとも、マリアの行為は人間たちを幸せにしている。ごく一部だが。
エゼキエルたちに取っては、自分の目の前の子どもに、足下に花が咲いているのを教えることすら不平等を生む愚行だ。
「敬虔ではないとしても、あの者の行いそのものは断罪に値するのか悩ましいのです」
ついにエゼキエルはそう疑問を持ってしまう。
そして、次にマリアが力を使った時は、殺すように命令を受けてしまう。
エゼキエルはどうするか。
マリアが力を使わないように、彼女に届く依頼の手紙を焼いていくのだ。
この2巻が、べらぼうに気に入った。
2巻は、ほぼ完全にエゼキエルが主人公だ。
さっきもちょっと書いたけど、作者であるの石川雅之さんは、多分「マリアがいかにしてエゼキエルの目を盗むか」などの細かいポイントには全く興味がない。描こうと思えば面白いエピソードを描くこともできるだろうけど、一切しない(氏の実力は『週刊石川雅之』などで実証済みだ)。
石川さんが描こうとしているのは、マリアと接することでエゼキエルの心がいかに変わっていくかだ。
第2巻のラスト、マリアが止めようとする大きな戦争の描き込みは、いつにも増して凄まじい。正気の沙汰ではない。氏は基本的にアシスタントを使わないのだが(Ustreamで作画風景を配信している)、とてもそうは思えない。
ミカエルの命令には逆らえず、戦場の上空で力を揮おうとしたマリアを、エゼキエルは貫いてしまう(彼女は槍なのだ)。
どうやら致命傷は外したらしいのだが(推測)、エゼキエルの心中は察してあまりある。
マリアの思考に同調してしまい、しかし天の命令には逆らえず、彼女を殺さねばならないのに、殺し損ねた。
もはや地上にも天界にも、彼女の味方はいない。
と書いているところを読めば解るだろうけど、もはや僕はこの物語の主人公がマリアなどとは思っていない。
完全にエゼキエルに感情移入してしまっている。
エゼキエルがいかにして救われるか。それを見届けたい。
この漫画は第3巻で完結するらしい。
すごく楽しみだ。
ひと狩り行こうぜ!『山賊ダイアリー』/岡本健太郎
荒川弘さんの『銀の匙』がアニメ化され、ちょっとブームになりつつある(?)自給自足ライフ。
農家を始めるのは大変だけど、猟師ならそこそこ簡単になれるのでは……などと考える人はそんなにいないだろうけど、そんな方にオススメがこちらの漫画。
主人公の岡本さんは猟師兼漫画家。
のっけから兎のフンを食ってその不味さに吹き出していますが、食えるそうです、兎や鹿の糞(新鮮なら)。びっくりですね。
岡本さんは主に空気銃で猟をしています(もちろん所持許可を持っている)。
兎や鳩、蛇などを狩って、狩った獲物は料理して食べていますが、イノシシは1頭100万円以上で売れるそうです。あっ、今、目の色が変わりましたね?
空気銃で大物を狩るのは難しいので、罠も使っています(もちろん免許を持っている)。しかしイノシシなどを仕留める時は『撲殺』です。生っちょろい覚悟ではできません(岡本さんも一瞬「逃がしてしまおうか?」と考えたようです)。
自分が食う物は自分で狩る――。理屈では解っていますが、漫画を通して描かれる猟師生活は、同じ時代を生きているとは思えません。新しい価値観に出会った感じです(いや、ほんのちょっと前まで、こんな生活が普通だったはずなんですけど)。
読めばカルチャーショックを受けることは確かです。
これを「残酷だ」と感じるなら、肉を食うのをやめて倫理的菜食主義者になるしかありません。私たちが食っている肉は、誰かが仕留めてくれた肉なのです。
そんな漫画なのですが、絵はさらっと描かれていて、エグいシーンはありません。女性でも読みやすいと思います。
ぜひ。
農家を始めるのは大変だけど、猟師ならそこそこ簡単になれるのでは……などと考える人はそんなにいないだろうけど、そんな方にオススメがこちらの漫画。
主人公の岡本さんは猟師兼漫画家。
のっけから兎のフンを食ってその不味さに吹き出していますが、食えるそうです、兎や鹿の糞(新鮮なら)。びっくりですね。
岡本さんは主に空気銃で猟をしています(もちろん所持許可を持っている)。
兎や鳩、蛇などを狩って、狩った獲物は料理して食べていますが、イノシシは1頭100万円以上で売れるそうです。あっ、今、目の色が変わりましたね?
空気銃で大物を狩るのは難しいので、罠も使っています(もちろん免許を持っている)。しかしイノシシなどを仕留める時は『撲殺』です。生っちょろい覚悟ではできません(岡本さんも一瞬「逃がしてしまおうか?」と考えたようです)。
自分が食う物は自分で狩る――。理屈では解っていますが、漫画を通して描かれる猟師生活は、同じ時代を生きているとは思えません。新しい価値観に出会った感じです(いや、ほんのちょっと前まで、こんな生活が普通だったはずなんですけど)。
読めばカルチャーショックを受けることは確かです。
これを「残酷だ」と感じるなら、肉を食うのをやめて倫理的菜食主義者になるしかありません。私たちが食っている肉は、誰かが仕留めてくれた肉なのです。
そんな漫画なのですが、絵はさらっと描かれていて、エグいシーンはありません。女性でも読みやすいと思います。
ぜひ。
2013年7月15日月曜日
『ヴォイニッチホテル』/道満晴明
作者がしばらくお休みされるということなので、一番好きな本を紹介。
道満清明さんの漫画は、基本的に『かわいい女の子』と『下ネタ』と『マニアックなオタネタ』できてるのですが――って、いきなりこの組み合わせはマズイ気がしてきた……。
小国・ブレフスキュ島のホテルに長期滞在している男・クズキと、ルームメイドのエレナの関係を中心に、島のことが描かれていく。
エレナの右目が義眼である理由や、ベルナの身体が傷だらけの訳、島にやってきた暗殺者の目的、違法薬物を栽培している女たちの顛末……話題はコロコロ変わり、飽きさせない。
「ページ数をかけて、じっくり語って欲しい」という人には向かない内容で、パラパラと断片的な情報を頭の中でつなぎ合わせて世界を構築していくのが好きな人なら、納得されるかと。
しかし『インド人を右に』のネタは、もう通じないだろう、さすがに……なんでこんな飛び道具が出てくるんだよ、イマドキ。
あー……とにかく、そんな道満さんですが、この漫画では下ネタを最小値に抑えています。苦手な人もご安心下さい。
多分。
あと、結構メルヘンチックな恋愛も描かれたりします。
これは本当。
表紙イラストを見て「可愛いな」と思ったら、迷うことなく買ってよし。
SF日常コミック『第七女子会彷徨/つばな』
2013年7月12日金曜日
tokyo.soraのサントラ
実に今更なのだけれど、映画『tokyo.sora』のサントラを。
映画の監督は石川寛さん。CMの演出で知られるディレクターだ。
作曲は、アニメ・CM音楽界の女王・菅野よう子さん。
アニメの曲しか知らない人が聴いたら驚くかもしれないけれど、このCDに収録されているのは、非常に落ち着いたBGMばかり。
眠る前に聴くと安眠効果がある。気がする。
中でも「アンチョビとキャベツ(桜んぼの実る頃)」は、とても可愛い曲で『ガールズ&パンツァー』ファンも必聴――と言うのは無理があるか(でも、こういうダジャレ的ノリでアイテムを集めるのも楽しいよ)。
映画『紅の豚』でジーナが歌っていた曲、と言えばわかるかな?
Amazonで視聴できるので、ぜひ。
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