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2015年4月1日水曜日

初音ミクのリアリティ

『マジカルミライ2014』のBDを再生しまくって、そろそろディスクが焼け落ちるのではないかと無意味な心配をしています。南雲です。

 初音ミクのコンサートの始まりは「ファンが生み出した初音ミクを現実世界に降臨させよう」的なコンセプトだったと記憶しています。
 なので、ファンがMMDで制作したPV等とは違い、派手さを捨てて実在感が重要視されるのです。
 わざわざコンサート会場に行ってディスプレイを見ても仕方ないですからね。
 しかもミクさんはアニメっぽいデザインの姿をしているので、リアルに作り込むには限界があります。「初音ミクらしいリアリティ」を追求しなきゃならない訳です。

 初音ミクに実在感を持たせるために、スタッフは様々な手を使っています。
 リアルに作り込んだマイクスタンドを持たせたりするのはわかりやすいですね。本物のように見えるマイクスタンドを彼女が動かすと、それだけで実在感がアップ。きちんと物理法則が働いていると、なおグッドです。2012年のミクパで歌った『白い雪のプリンセスは』では、マイクスタンドを投げ捨てるシーンがあり、これがとてもリアルな飛び方をしていて格好良かった。
 衣装でなら『Weekender Girl』のブーツがバネのようになっている設定なのか、びみょんびみょんと動いているのが印象的。

 あとは、やっぱり、エロス……いえ、セクシィ……生々しさですね。
 ちょっとしたところでは『FREELY TOMORROW』の腋とか、わかりやすいところでは『Sweet Devil』の胸元開けすぎな服とか。
『FREELY TOMORROW』の衣装は袖の上部と胴体の服が一部繋がっていて、そこが伸び縮みする素材みたいです。腕を上げたり下げたりすると、腋がちら見えするのですね。『Sweet Devil』は……服の開いてるところから色々な物が見えて……好きです。
 2012年までは『ロミオとシンデレラ』のモデルがとんでもない衣装を着ていて、スカートの前にスリットが入ってるんですよね。2本も。さらにスカートの横がめっちゃ短くて、横を向いて身体を揺すると「ミクさん尻が見えてます」状態に……。しかもそんな服を着てステージにしゃがむんだからヤバイよ!
 3DCGのモデルは基本的に「服の下」が存在しない訳で、脱がせないし、脱がせたとしてもヌードは見られない訳ですが、ああいう衣装のモデルを見ていると「もしかして脱がせるんじゃ?」と感じる。
 生々しさは、実在感を出すのに効果的だと思います。

 さて。
 あの手この手で実在感を演出している訳ですが、私はSEGAモデルにずっと大きな不満がありました。
 口。
 正確には、口の中。
「歯と舌をつけろよ!」という不満はずっとファンの中にあったはずですが、SEGAのこだわりか、今に到るも歯と舌はついていません。
 口を開くと、気持ち悪い。と感じる。こともある。たまに。ちょっとだけ。
 しかし、SEGAはこの問題をついに解決しました。
 その解決方法は、影。
 口パク時の肉の動きを考え、影がついています。
 リアルになりすぎて不気味になることもなく、程よい影です。
 すごい……さすがプロ。

『マジカルミライ2014』のモデルは、本当に可愛い。
 マツゲが長くなったらしく、ウィンクがバッチリ決まる。
 腕を上げると腋に影が入って綺麗(当方、腋フェチではありません)。
 思わず見つめてしまう。
 2015年もよろしくお願いします。