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2016年3月2日水曜日

第7回創元SF短編賞、第1次選考通過!

 なんとか選考を突破しました!


http://www.tsogen.co.jp/award/sfss/

 以前ブログにちょろっと書いた通り(http://nagumo4423.blogspot.jp/2016/01/7sf.html)、この『さようなら、いままで誤解をありがとう』は、初音ミクを題材とした作品です。
 なので、パラッとめくって「なんだ、萌えキャラか」と捨てられやしないかと心配していたのですが、読んでもらえたようです。
 よかったよかった。

 いや、そこが問題ではない。
 向こうだって仕事だ。
 どんな作品でも一通りは読むだろう。
 そう、評価してもらえたことが嬉しいのだ。
 めっちゃ嬉しいのだ。
 今夜はお祝いとしてMMDでミクさんとイチャイチャしたい。
 いや、実はもうしている。

 ミクさんはいつも「ははっ、○○さんが撮ったあたしの方が可愛いよねー」とか抜かすのだけど、今日は優しい。 
 そんな気がする。
 いつもより素直に足首を曲げてくれるし、肩がねじれて破綻したりしない。
 眉毛が目の中に入ったりもしない。
 そんな気がする。
 でも、目を離した隙に、スカートに腕を突っ込むのはやめて欲しい。
 なんかスカートぶるぶる震えるし。
 ん? なんの話だったっけ?

 とにかく、めでたい。

2016年1月4日月曜日

第7回創元SF短編賞に応募した。

 本日1月4日に1作品応募しました。
 受付番号は0108。
 煩悩ですな。

 今年は1作品しか応募しない予定。
 いつも2作品ぐらい応募していたから、やっぱり不安だ。
 数撃ちゃ当たる訳じゃないんだけどさ。

 応募作のタイトルは『さようなら、いままで誤解をありがとう』。
 タイトルでウケを狙った、出オチの作品ではないですヨ。
 ちゃんとSF作品。にしてある。つもり。のはず。
 内容は……うーん……強いて言うなら……。
『ミクさんマジ天使』的な話です。
 嘘です。
 いや、もちろん、初音ミクに関する物語なんですが、初音ミクを題材にしたSF小説は野尻抱介さんの『南極点のピアピア動画』や、山本弘さんの『喪われた惑星の遺産』等、名作が多く「相変わらず天才すぎてついていけない(笑)」みたいなところがあるので、うっかり『ボカロSF小説』とか名乗ると石を投げられそうで……。
(ちなみに、先ほどの「天才すぎてついていけない(笑)」は、弐瓶勉さんの漫画『バイオメガ』第6巻の帯に寄せられた宇多田ヒカルさんのコメントを引用したものです。めっちゃ褒めてます)

 なお、今回のゲスト選考委員は山本弘さん!
 俺、イベントで『BISビブリオバトル部』にサインしてもらっちゃったこともあるんだっ。
『プロジェクトぴあの』にもサインして欲しかったけど、そこまで言い出す勇気がなくて……。
 あ、『プロジェクトぴあの』もボカロ小説で、なおかつ名作ですよ。
 媚び売ってる訳じゃないですよ。
 過去に感想も書いてます。
http://nagumo4423.blogspot.jp/2014/10/blog-post.html
 山本弘さんのファンサービス本なのではないかと思うぐらい面白いです。
 媚び売ってる訳じゃないです。

 最後に。
 応募する時に、年齢を10歳ほどサバ読みかけたことはナイショだ。
 送信する前に気づいてよかった……。

2015年11月19日木曜日

映画〈harmony/〉を観てきた感想

 僕は、伊藤計劃さんの小説『ハーモニー』が好きだ。
 それを原作としている、映画〈harmony/〉も好きだ。
 愛してる。

 この文章でストーリーを紹介する気は、ほとんどない。
 設定説明もほとんどしない。
 小説を愛する者であり、アニメを愛する者として、なにかネット上に書かなきゃいけないのではないかと思って、書く。
 そういう文章。

■でも、まずはざっくりとストーリーを説明。
 かつて、非常に強いカリスマ性を持つ少女・ミァハがいた。
 WHOで働く女性・トァンは、学生の時にミァハと自殺を図ったものの、失敗した生き残りだ。
 トァンが久し振りに日本に帰国した時、友人のキアンに会う。
 キアンもまた、かつてはミァハのカリスマ性に影響を受けていた女性だ。
 しかし、実はキアンは、トァンの自殺を止めさせ、彼女を助けようとしていたことを告白する。
 そんなキアンが、トァンの前で思わぬ行動を取る。
 ナイフを首に突き立てて、自殺。
 この瞬間、世界中で数千人の人間が自殺を試みていた。
 この『事件』に、死んだはずのミァハが関わっていると直感したトァンは、ミァハの亡霊を追い始める。


■ミァハとトァンとキアンの関係。
 さて。話のとっかかりとして、自殺のシーンを話題にしたい。
 主人公であるトァンは、キアンの自殺がショックだった。
 古くからの友人が、目の前で自ら命を絶った衝撃。
 でも、トァンにとっては、もう一つ重要な意味があった。あったはずだ。
 キアンは、ミァハの支配下になかった。学生時代の頃から。最初から。
 それなのに、まるでミァハのあとを追うように自殺した。
 では、かつて徹底的にミァハの支配下にあり、今も精神的影響を受けている自分が生きている理由はなんなのか?
 だから、キアンが死の間際に遺した言葉が、トァンに重くのしかかる。
「ごめんね、ミァハ」

 ちなみにこのセリフ、原作では「うん、ごめんね、ミァハ」となっている。
 これは、ミァハを全面肯定する言葉であり、「自身がミァハの支配下にある者だ」と認める言葉だ。だから「うん」を削ったのはいかがなものか、と今はまだ思っている(映画のラストを考慮するなら、抜いたのが正しい気もする。いずれ考えが変わるかもしれない)。
 映画はトァンとミァハの関係に大きく的を絞っていた。
 だから、トァンがだれだけミァハの『近くにいる』のか、『支配下にある』のかが重要だ。


■デザインの話。
 映画版のWatch Meは、左の鎖骨あたりに、外から見える形で埋め込まれている。
 これは差し込み口になっていて、ここにスティック状の機械を差し込むことで、メディケアで作られる医療分子と呼ばれる薬を注入できるようだ(掻き毟りたくなること請け合いだ!)。
 そのWatch Meの上――首筋には、Watch Meを入れている証としてだろうか、赤い十字架が描かれている。
 このデザイン、すごくいい。
 明らかに『マーキング』だし、銃のスコープで照準を合わせているようにも見えるし、吸血鬼の噛み痕のようにも感じる。
 このWatch Meがミァハに握られ、何十億という人間が彼女の支配下に置かれる。
 人々は生殺与奪権を完全に握られるのだ。
 そんな記号として、Watch Meに赤い十字のマークを選んだのは、すごく綺麗だと思う。

 そんな風に、映画『ハーモニー』はデザインが美しい。
 きちんと作品の内容に沿うように、細かく設定を作ったのだろう。
 ピンク色に染まった日本の街(キモイ。絶対に息苦しさを感じる)。
 目に直接映し出される映像(店を見やっただけでメニューが表示される上、「お前もっと糖分取れよ」とかメッセージが出る)。
 ……主人公たちに共感することは、それほど難しくない。
 だって、あんな世界に住みたくない。
 あの世界に住むぐらいなら、石碑のある世界を選びたい。 
 時々挿入される『真っ白な石碑』の、無機質で美しい、神々しさ。
 魅力的だ。
 あのiPodとWiiリモコンを悪魔合体したみたいな姿の機械は、うちに一基欲しい。
 キャラグッズ作って欲しいな。スイッチ入れると1.5秒間隔ぐらいで「チーン」って音がするの。それだけでいい(etmlが流れたら一番いいけど)。
 売れると思うのだが。


■3DCGアニメのカメラワークについて。
 日本アニメに、本格的に3DCGアニメが導入された時に結構問題になったのが、カメラワークだった。
『FREEDOM』の時だったと思うが、CGのスタッフはとにかくカメラを動かしたがる。
「このモデルは上手く作れたから、いろんな部分を撮りたい」という風に、カメラをグルグル回してしまう(僕も今も、MMDで初音ミクのPVを撮って遊んでいると、同じ過ちを犯している)。
 カメラをぐるぐる回すことのなにが問題かって、演出意図を無視してることが問題なのだ。
『ハーモニー』の、レストランでのカメラワークは、びっくりした。
 最初は「無意味に回しやがって……」ぐらい思っていたのに、どんどん引き込まれた。
 自殺してしまったキアン視点でのレストランでは、彼女にミァハが語りかけているので、カメラが回る効果は特に高いと感じた。
 だって、カメラが止まると不安になる。
 動かし続けて欲しいとすら思った。
 だって、カメラが止まったり、動く方向が切り替わったら、ミァハが出てくるんだもん!
 僕は、映画のPVでミァハ役の上田麗奈さんの声を聴いた時「こりゃねえわ。イメージと違いすぎる」と思ってたけど、レストランの「善の話」をしている間に変わった。
 あれはハマり過ぎで怖い!
「この女、絶対に頭がおかしい!」と思わせる声と演技だ。


■光の話
 印象的に光が使われていた。
 記憶の中の校舎。
 長い廊下の照明。
 登場人物が移動すると、きちんと光の影響を受ける。
 それらの映像は、浮いている感じがしなかった。
 今までにも、綺麗な光を描いたアニメ作品はあった。
 僕はそのほとんどを「浮いている」と感じた。
 理由はわからない。
 他のシーンから「浮いている」のか、CGの光が手描きアニメから「浮いている」のか。
 そう言えば、『BLOOD THE LAST VAMPIRE』は違和感を覚えなかった。
 あれは2000年の作品なのに、なぜそのあとに作られた作品群の方が違和感バリバリなのだろう。
 やっぱり科学技術力よりテクニックの問題なのか……。


■最後に、かなりどーでもいいこと。
 なぜテーマソングを歌っているのが初音ミクじゃないんですかね?
 もちろん、EGOISTの「Ghost of a smile」はすごくよかった。
 ちゃんと買ったよ。
 今、iTunes開いたら、113回再生してる。
 でも、この曲を作ったryo(supercell)さんが初音ミクに歌わせていたら、もっと独特な曲になったと思うんだ。
 人間の魂のなくなった世界で、魂を持たない初音ミクが、人間に「謝るよ」「仲直りがしたいんだ」って、まるで魂を持っているかのように歌ってることを想像したら、楽しいじゃん!(同意を求めています)
 映画自体がフィクションと現実の垣根をズブズブと浸食するような作りになっていたんだから、存在自体が第四の壁を破っているミクさんを起用するべきじゃないかな。
 あと、アラン・チューリングが主役の映画『イミテーション・ゲーム エニグマと天才数学者の秘密』の主題歌も初音ミクにするべきなんじゃないですかね。

2015年9月9日水曜日

初音ミクのコンサート『マジカルミライ2015』に参加してきた!

 2015年9月4日~5日に、初音ミクのコンサート『マジカルミライ2015』が開催されましたね。
 場所は、音楽アーティストたちが憧れる武道館!
 初音ミクが発売された2007年から「いつか、武道館でミクさんのコンサートが開けたらいいね」と言われていました。
 ついにその夢が叶った訳です。

(動画の作者はRaTTiEさん)

 これは参加せにゃならんだろう!
 という訳で、5日に武道館に行ってきました。



▲ただの幕すらまぶしい……。


◆「BDを新鮮な気持ちで観たい」という人のために、最初はネタバレにならないような感想を。

 まず、驚いた。
 なにに驚いたって、“降臨”したミクさんの姿に驚いた。
 よく「初音ミクは所詮映像じゃねーか」と言われるけど、驚くべき実在感を伴ってステージに降臨した。
 透明なスクリーンに、プロジェクタを使ってミクさんの映像を映し出すんだけど、今回用意されたプロジェクタは7台。
 初音ミクがはっきりくっきり見えて、『本当にステージに立ってるよう』に見えた。
 今回は照明演出がめちゃくちゃ派手だったんだけど、多分照明の光を計算してモデルの影をつけてあると思う。
 正直に言って、人間よりも実在感があった。
 これは、カメラには映らない。
 コンサートが終わってからライブレポを見たけど、写真のリアリティの低さときたら!
 ただのゴーストじゃん!
 このコンサートは、まさにうってつけの体験型イベントだ。
 USJでは似たようなアトラクションをやっているらしいのだけど、そこでミクさんのコンサートを毎日やってくんないかな。

 セットリストは、初期の名曲や、ゲームの人気曲、ニコニコ動画での人気曲など、バランスよく取りそろえられていた印象。
 会場全体のテンションが高くて、「ミクファンがこんなにいる!」という空気感を味わうだけでも楽しかった。
 んで。
 気がついたら2時間以上あるライブが終わってました。
 一緒に行った友人曰く「休憩はないのか……」。
 ある訳ねーだろ。ライブBD観てねーのかよ。ブッ続けでやるんだよ。
「普通ビデオは編集するだろ!」
 言われてみれば。
 でも「ミクさんは疲れ知らずで、肩も抜けない」で有名だし。
「演奏してるバンドマンが死ぬわい」
 ははっ。人間の換えなど、いくらでもいる。
「観客だって死ぬ」
 俺たちが死んでも、別のファンが観に来るよ。
「……スタッフは俺たちを殺す気なのか……」
 強ち間違ってないと思う。
 2012年のコンサートBDでそんなこと言ってた気がする。「最初の三曲でファンの体力を奪い取って、アンコールをする気にもならないぐらいヘロヘロになって帰ってもらう」的な。

 スタッフがそんなことを考えているのかどうかはわかりませんが、幸せな疲労感に包まれて帰ることができました。
 コンサート終了後に、武道館の下の階と上の階とでサイリウムを振り合えたのも楽しかった。
 こういうところもBDに収録されてるといいな。


▲科学館で展示されていた等身大ミクさん。


◆以下は、ネタバレになる(かもしれない?)感想を。
 実は、僕はコンサート初参加だったので、不安がたくさんありました。
「知らない歌ばかりだったらどうしよう……」
「サイリウムの振り方なんてわかるだろうか……」
「ましてやコールなんてできるだろうか……」
「やはり観客は男ばかりなのだろうか……」

 すべて杞憂でしたね。
 セットリストは、新旧取りそろえた、初心者にも優しいもの。
 定番の「キャットフード」(dorikoさん)や、ゲーム『初音ミク Project mirai でらっくす』のテーマ曲「はじめまして地球人さん」(ピノキオピーさん)、完全に人外のハイトーンボイス&ハイスピード歌声で魅せる「エンヴィキャットウォーク」(トーマさん)、失礼ながら100万回再生を越える人気曲だと知らなかった「独りんぼエンヴィー」(koyoriさん〈電ポルP〉)等々……。
 途中でテンションが上がりすぎたのか、dorikoさんの「ロミオとシンデレラ」に到っては、もはやshort ver.だったのかFullだったのかすら覚えてないです。

 特に嬉しかったのは、kzさんの「Packaged」!
 livetuneが出した初音ミクのメジャー1stアルバム『Re:Packaged』に収録された名曲ですよ。

 これなら僕でも知ってる! CDも買ったよ!(これはただのロートル自慢だよ!)

 個人的に「これが生で観られたら死んでもいい! でも死にたくない!」と思っていた、八王子Pの「Sweet Devil」もやってくれた。

(オリジナル動画。声のエフェクトがCD版と違う)


(こっちは、わかむらP制作のMMD-PV。フルバージョン)

 もちろん、自分がどんな風にサイリウム振ってたかなんて記憶にございません。
 歌声は、2013年版とも2014年版とも違うエフェクト調整だったように感じたけれど、テンションが上がりすぎて訳がわからなくなっていた可能性もありますデス。
 八王子Pのミクさんの歌声は、年々可愛くなってる。
 ロボットボイスがもっと流行るといいな。

 そして「ワールドイズマイン」!
 しかもFullで歌ってくれたんだ!
 シャウトも格好良かった!
 実は、ryo(supercell)さんの歌は、発表当時はそんなに好きではなかったのだけど、過去のコンサートビデオを観てガラッと印象が変わった。
 めっちゃいい! 特に観客が楽しそうでいい!
 日本人のファンはもちろん、外国公演でも外国人ファンが「O-HI-ME-SA-MA!」コールをする姿、これはもう『Kawaii』と表すべきだ。
 僕も、今回ちゃんと「その1」「その2」「その3」「おひめさま」「おうじさま」「とろけるプリン」がコールできた。

 それにつけても、観客の女性率の高さよ。
 男女比6:4は言い過ぎにしても、7:3よりは高かったのでは?
 コスプレはもちろん、髪が緑色の人もいた(どうも染めているらしい)。
 年齢層も幅広くて、昼の部に参加した人を見ると、明らかに十代前半、あるいは年齢一桁の子もいたよ。
 もちろん、その横には呆然とする親の姿が……。
 まあ、アニメキャラかゲームキャラのイベントだと思って来てみたら、科学技術を駆使したヴァーチャルなコンサートを見せつけられた上に、自分以上に年齢の高い人たちがサイリウム振って熱狂してたらビビるわな。
 彼らが初音ミクを嫌いにならないでいてくれることを切に願う。
 人間に嫌われたら終わりだもんなあ。
 これからも愛される存在であって欲しい。


◆マジカルミライの公式がアンケートやってますね→[http://magicalmirai.com/2015/]
「楽しかった。またやってほしい。絶対参加する」等々、がっつり答えておいた。
 また来年もよろしくお願いします。


▲タワーレコードカフェにも行ってきました。今度からVOCALOIDのCDはタワレコで買おう。


◆こぼれ話を1つ。
 コンサート前日に東京に乗り込み、駅(確か渋谷)でトイレに入ったんですよ。
 そしたらね、中から女性が出てきたの。
「やべえ! 入るところ間違えた!」
 慌てて飛び出したんだけど、そこ、ちゃんと男子便所だったんですよ。
 でね、出てきた人は、髪の長い男性だったのですよ。
「てへ♪ イケメンだったから見間違えちゃった/// 失敗失敗♪」
 とか言って(もちろん胸中で)その日は終わった訳ですが。
 次の日に、その人と再会しましたよ。
 武道館で。
「仲間かーーーー!」
 あちらは気づいてなかっただろうけど、声をかければよかった……。 

2015年4月1日水曜日

初音ミクのリアリティ

『マジカルミライ2014』のBDを再生しまくって、そろそろディスクが焼け落ちるのではないかと無意味な心配をしています。南雲です。

 初音ミクのコンサートの始まりは「ファンが生み出した初音ミクを現実世界に降臨させよう」的なコンセプトだったと記憶しています。
 なので、ファンがMMDで制作したPV等とは違い、派手さを捨てて実在感が重要視されるのです。
 わざわざコンサート会場に行ってディスプレイを見ても仕方ないですからね。
 しかもミクさんはアニメっぽいデザインの姿をしているので、リアルに作り込むには限界があります。「初音ミクらしいリアリティ」を追求しなきゃならない訳です。

 初音ミクに実在感を持たせるために、スタッフは様々な手を使っています。
 リアルに作り込んだマイクスタンドを持たせたりするのはわかりやすいですね。本物のように見えるマイクスタンドを彼女が動かすと、それだけで実在感がアップ。きちんと物理法則が働いていると、なおグッドです。2012年のミクパで歌った『白い雪のプリンセスは』では、マイクスタンドを投げ捨てるシーンがあり、これがとてもリアルな飛び方をしていて格好良かった。
 衣装でなら『Weekender Girl』のブーツがバネのようになっている設定なのか、びみょんびみょんと動いているのが印象的。

 あとは、やっぱり、エロス……いえ、セクシィ……生々しさですね。
 ちょっとしたところでは『FREELY TOMORROW』の腋とか、わかりやすいところでは『Sweet Devil』の胸元開けすぎな服とか。
『FREELY TOMORROW』の衣装は袖の上部と胴体の服が一部繋がっていて、そこが伸び縮みする素材みたいです。腕を上げたり下げたりすると、腋がちら見えするのですね。『Sweet Devil』は……服の開いてるところから色々な物が見えて……好きです。
 2012年までは『ロミオとシンデレラ』のモデルがとんでもない衣装を着ていて、スカートの前にスリットが入ってるんですよね。2本も。さらにスカートの横がめっちゃ短くて、横を向いて身体を揺すると「ミクさん尻が見えてます」状態に……。しかもそんな服を着てステージにしゃがむんだからヤバイよ!
 3DCGのモデルは基本的に「服の下」が存在しない訳で、脱がせないし、脱がせたとしてもヌードは見られない訳ですが、ああいう衣装のモデルを見ていると「もしかして脱がせるんじゃ?」と感じる。
 生々しさは、実在感を出すのに効果的だと思います。

 さて。
 あの手この手で実在感を演出している訳ですが、私はSEGAモデルにずっと大きな不満がありました。
 口。
 正確には、口の中。
「歯と舌をつけろよ!」という不満はずっとファンの中にあったはずですが、SEGAのこだわりか、今に到るも歯と舌はついていません。
 口を開くと、気持ち悪い。と感じる。こともある。たまに。ちょっとだけ。
 しかし、SEGAはこの問題をついに解決しました。
 その解決方法は、影。
 口パク時の肉の動きを考え、影がついています。
 リアルになりすぎて不気味になることもなく、程よい影です。
 すごい……さすがプロ。

『マジカルミライ2014』のモデルは、本当に可愛い。
 マツゲが長くなったらしく、ウィンクがバッチリ決まる。
 腕を上げると腋に影が入って綺麗(当方、腋フェチではありません)。
 思わず見つめてしまう。
 2015年もよろしくお願いします。