自分なりに考えてみた。
もちろん、これは「〈僕の書いた小説〉の大半はなぜ第1次選考で落ちるのか」という考察であって、他の人の小説は関係ない。
「第1次選考で落ちた作品は〈小説としての魅力〉がなかったと思った方がいい」と選者の方が言っていた。
じゃあ、僕の作品に〈小説としての魅力〉があるとしたら、どの部分だろう。
僕が思いつく設定や物語は、小説として新しいものではない。
新しくないどころか、古くさい。
斬新な設定、想像もつかない展開、読者を惹きつける文章……そういったものは僕には創れない。
だから「こんなに面白い物語展開・設定を思いついたよ!」という作品を書いても、評価されない。
される訳がない。
多分「登場人物の心理をちゃんと書こうとしているかどうか」がかなり大きいと思う。
去年の『SFファンふたたび』では、主人公の「文筆業で食っていきたいが、才能がないせいでそれが許されない」という苦悩を書いた(これは自分自身を投影しているので、そこそこ自信があった)。
今年の『ここが大阪なら、きみは薙沢』は、メインの登場人物3人がそれぞれ苦悩を抱えている(これは結構うまく書けたと思っている)。
選考で落ちた作品では、こういった〈登場人物の苦悩〉を表現していない。
僕はわりと平気で〈人の心情〉を書き飛ばす。
僕が書きたい部分はそこじゃないからだ。
単に「こんな物語を思いついた!」というものを小説にすることが多い。
でもやっぱり、それじゃ駄目なんだ。
僕はその土俵では勝負できない。
今年は、そのことに気をつけながら書いてみよう。
……しかし、今までライトノベルの新人賞に送った小説で落ちた小説は、登場人物の心理描写に力を入れたものが多いんだけどな……。
むしろ、そこは適当に書き飛ばしてボコスカ殴り合いをする作品が通っていた。
うーん。
これがよく言われる〈カテゴリー・エラー〉なのかなぁ。
わからん。
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