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2013年7月15日月曜日

『ヴォイニッチホテル』/道満晴明


 作者がしばらくお休みされるということなので、一番好きな本を紹介。
 道満清明さんの漫画は、基本的に『かわいい女の子』と『下ネタ』と『マニアックなオタネタ』できてるのですが――って、いきなりこの組み合わせはマズイ気がしてきた……。

 小国・ブレフスキュ島のホテルに長期滞在している男・クズキと、ルームメイドのエレナの関係を中心に、島のことが描かれていく。
 エレナの右目が義眼である理由や、ベルナの身体が傷だらけの訳、島にやってきた暗殺者の目的、違法薬物を栽培している女たちの顛末……話題はコロコロ変わり、飽きさせない。
 「ページ数をかけて、じっくり語って欲しい」という人には向かない内容で、パラパラと断片的な情報を頭の中でつなぎ合わせて世界を構築していくのが好きな人なら、納得されるかと。
 しかし『インド人を右に』のネタは、もう通じないだろう、さすがに……なんでこんな飛び道具が出てくるんだよ、イマドキ。

 あー……とにかく、そんな道満さんですが、この漫画では下ネタを最小値に抑えています。苦手な人もご安心下さい。
 多分。
 あと、結構メルヘンチックな恋愛も描かれたりします。
 これは本当。
 表紙イラストを見て「可愛いな」と思ったら、迷うことなく買ってよし。

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