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2011年6月27日月曜日

『エリア51 1』久正人 感想

 実は私、『グレイトフルデッド』の頃から久正人さんのファンなんですが、『ジャバウォッキー』は買ってないんですよ。
 完結したら買おうと思っていたのに、完結した頃には通院生活。
 後悔しました。
 なので、今回はちゃんと新作を買いましたよ!

 本作はピカレスク・ロマンです。簡単に言うと「無法者が主人公の話」ですかね。
 舞台は世界中の異形が集められた「エリア51」。
 主人公はこの街で探偵家業を営む女・マッコイこと真鯉徳子。
 銃の腕前は一流、過去に訳あり、助手は河童。
 この女が手を出せばネッシーだろうが吸血鬼だろうがサラマンダーだろうが吹っ飛ぶ!
 しかも敵役ばかりが異形ではなく、脇にはパンやらアーサー王やら天照大神やら、小物から大物まで勢揃い。
 これで面白くない訳がない。

 それに、知らない人のために書いておくと、久正人さんはベタ塗りを特徴的に使い、コマ割もかなり独特で格好いいです。
 本作は『グレイトフルデッド』の時ほどやりすぎた感じはないですけどね。
 より洗練されてきた気がします。

 ストーリーで気に入ったのは吸血鬼の話。
 久し振りに新生者(ニューボーン)や長生者(エルダー)って単語を見ましたよ。これだけで歓喜。そして余韻のある結末に驚喜。
 あと、巻末の「百頭菜単」。
 先生のエッセイ形式で書かれる、横浜のとある店・百頭でのエピソードの数々が綴られます。
 もう出てくる料理がUMAだらけなんですよw
 オカルト雑誌読んでる気分になります。

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